2006/11/04 Category : 映画と音楽の話 ホテルルワンダ 公式サイトはhttp://www.hotelrwanda.jp/index.html連休中というのもあって、夜半過ぎから思い立って、買ってあった「ホテル・ルワンダ」のDVDを見た。軽い気持ちで見始めたのに、始まって15分くらいですっかり夢中になってしまった。以前にも何処かの記事で記載したが、この映画は1994年に起きたルワンダでのツチ族とフツ族との争いによる大量虐殺を描いた映画である。最近何かと「感動物ブーム」が押し寄せているようだが…、そういうお涙頂戴の映画ではない。生々しい描写を控え、沢山の人に見て貰えるよう虐殺シーンは直接的には描いていないと書いてあったが、だからこそなのか、残虐だから怖いとか血が沢山出たから怖いとか、そういう簡単な恐怖だけではなく、見終わった後に、何かしら考えさせられる内容であった。主人公のホテル支配人のポールは、フツ族だが愛する妻はツチ族・・、フツ族の民兵が、ツチ族を虐殺するなか、家族を守るためにありとあらゆる手段で、追っ手を逃れるポール達(ホテルに800人もの避難民を抱えている)。ポールはヒーローでもなく、家族が一番の何処にでもいる父親でもあり夫として描かれていることに共感を覚えた。ルワンダでこのような虐殺が現実に起こっていた時、私は何をしていたのか・・・多分いつもの平々凡々な日々を送っていたと思う。日本を始め、フランス、イギリス、アメリカ・・結局どの国も助けを求めてきたポール達の声を聞いてあげることはなく、100日で100万もの人々が死んだらしい。映画の途中で虐殺シーンを白人の記者が命をかけて撮影し、それを放送で流すことになった時、ホテルにいたポール達は、「これで、どこかから助けがきてくれるはず」と安堵するが実際はだれも助けには来なかった。そこでの映画の台詞「皆テレビを見て”怖いね”といいながらディナーを続けるのさ」(ちょっとうろ覚え;)全く持ってその通りなのは、私も同じだった。遠い何処かの國で起こっている出来事。それ以上でも以下でもないのだなと・・・痛感させられた。どの人種に生まれようと、それは本人の望んだ結果ではなく、そういう不可抗力で争いが起きるのは悲しいことだと思う。民兵がナタで次々とツチ族を殺していく場面。死体で埋まった道を車が走るとき揺れるその振動。殺しながら歓喜の喜びに震える兵士。本当に狂気だと思った。赤十字にいた孤児の子供達が死ぬ前に最後に言った台詞「助けて・・ツチ族をやめるから・・」これがこの映画で一番言いたかった問題なのではないかと思った。何だかただの映画レヴユーになってしまったが、見た後、こう思ったという事実を忘れないように書いておこうと思う。そう思っている私自身も、偽善なのかもしれないが・・・。 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword